マーベリック・ビニャーレス:タイトル奪取の準備はできている

pecinogp.comより、ビニャーレスのインタビューです。




 マーベリック・ビニャーレスの、MotoGPにおける驚くべき学習プロセスについて述べた記事の中で、わたしたちはMotoGPルーキーであれば避けては通れない困難について知った。エレクトロニクスとタイヤの管理がその最たるものである。ひとりの新人ライダーが、この最高峰クラスにおいて初心者を脱するために乗り越えなければならない課題が存在するのだ。

 ビニャーレスの場合はイングリッシュGPの際に初心者からの卒業を迎えた。「はい。シルバーストーンを経て、トップ・グループの仲間入りをしたという手応えを掴みました。」マーベリックはこのように説明した。「カタールの時点から調子はよかったのですが、このときは初陣でした。振り返ってみると、わたしとわたしのチームに足りなかったものは、基本的な経験だったのです。シーズン終了時には、わたしたちのエレクトロニクスはより的確に機能するようになっていましたし、レース・マネージメントもずいぶん上達しました。いかにしてタイヤの磨耗をコントロールするかについても理解を深め、予選とレースの双方で効果的にこれを機能させられるようになりました。これらすべては、蓄積された経験によって導かれた結果といえるでしょう。そういう意味では、オーストリアでのレースが貴重な経験でした。レースの大半においてマルクとヴァレンティーノの動きを視界にとらえることができました。このことがずいぶん役に立ちました。」

 どこに着目したのですか?
 「マルクとヴァレンティーノがマキシマム・パワーを使っている箇所を見ました。二人は異なったセットアップのエレクトロニクスを使用していました。Red Bull Ringにおいて理解したのは、どこでフルパワーを使うのか、それが重要であるということでした。フルでいくと却って不利になる箇所が存在するということも。」

 MotoGPライダーたるもの、ワン・ラップであれば誰しもがすばらしいタイムを刻めるものですよね。ところが、レース後半で速さを維持できるか否かとなれば、話はまったく別・・・。いかがでしょう?
 「ええ、同意します。これがMotoGPにおける難しい課題で、週末を通して必死に取り組まない限り到達できないものです。」

 学習過程というのはトライ・アンド・エラーではないかとイメージしているのですが?
 「気づくべきは、学習過程においては自己顕示欲を捨てなければならないということです。多くの周回をこなし、プラクティス・セッションにおいてさまざまなことを試さなければなりません。そういう作業をこなしているのですから、その日のタイム・シートの上位に名前が載るということはあまりないでしょう。つづくFP4にはよりレースに近い仕様で臨みます。ユーズド・タイヤで出走するのですが、もしここで速さを発揮できれば、レースでもそれを再現できるでしょう。マルクとヴァレンティーノを見れば、彼らがユーズド・タイヤで作業しているのがわかるでしょう。金曜日のタイムが地味でも、土曜の午前中にはタイムを少し縮め、その日の終わりにはトップに立っているのです。スズキのわたしたちは、彼らとは少し違った方法を採用しています。金曜の初めに新品を多めに使い、セッションの進行にしたがってユーズドにスイッチしていくのです。MotoGPというのは非常に難しいカテゴリーで、学ぶべきことが本当にたくさんあります!ですが、困難であるからこそやりがいがあるのです。」

 特別なセットアップで予選に臨みますか?
 「いいえ。レース・セットアップに新品タイヤ、最低限の燃料、そしてフルパワー仕様で挑みます。」

 フルパワー仕様?それはどういう意味なのでしょう?
 「予選セッションでは新品タイヤで23周だけ走るわけですから、もてるものすべてを投入することができるのです。この際のバイクはレース仕様のそれよりもパワフルです。」

つまり、レースではバイクのパワーがカットされていると?
 「ええ、フルパワーでスタートしますが、タイヤ・グリップの低下に伴ってパワー・カーブも変遷していくのです。」

 大きな違いが存在するのですか?
 「ストレートにおいては同じ出力です。コーナーの出口においてはやや落ちます。体感できる程度ではありませんが、データを見れば、少ないパワーで加速していることが見て取れます。」

 スピンを抑えたために?
 「そのとおりです。いかにしてゲームをプレイするのか、それを知ることがきわめて重要なのです。MotoGPにおける一つのカギはエンジンパワーをどう使うかです。簡単なように聞こえますが、いつどこでフルパワーを使うべきなのかを理解するにはかなりの修練が必要です。たとえば、フロント・ローからスタートするのと中段のグリッドからスタートするのでは全く勝手が違います。後者の場合は、できるだけ速く上位勢に追いつくためにフルパワーを使わなければなりません。前者に該当するのがシルバーストーンで、ファースト・ローからスタートしましたから、前を行く者はいませんでした。わたしはセカンド・マップに切り替え、一周目からタイヤの節約を考慮しました。・・・そしてそれが上手くいった!」

ブレーキングにコーナー・スピード、そして加速・・・。この3つのフェーズでやりやすいのは?
 「コーナー・スピードと加速ですが・・・、加速時のタイヤについてはかなり上手く制御できていると感じています。タイヤをスライドさせずに限界を探るのが得意なんです。速度を落としてターンに進入し、スピンを生じさせることなくスロットルを開けていくのです。MotoGPに昇格して驚いたことの一つです。ここに来る以前は、コーナー脱出時にただ開ければいいと思っていたものですから。しかしそれをやると、バイクが思うように前進しません。」

 ということは、ブレーキング・フェーズを何とかする必要があると?
 「いえ、そうは思いません。ブレーキ効率はフロント・タイヤ次第なのです。例を挙げると、アラゴンのレースにはハード・フロント・タイヤで臨み、そのときにはヴァレンティーノやホルヘよりもハードにブレーキングしました。マルクのように。しかし別のレース、オーストリアでは、マルクよりもソフトなタイヤを選択しましたから、そのときにはタイムを稼ぐためにコーナー・スピードを重視せざるを得ませんでした。それゆえにブレーキングを妥協しました。ブレーキングを大きく左右するのはタイヤなのです。タイヤ・コンパウンドがやわらかければ、そのタイヤの接地面はハード・ブレーキングを誘発します。これが原因で不安定になり、進入の際に求められる正確な操縦に弊害が出るのです。それゆえに2メートル手前でブレーキをかけることになるのです。」

 どのお話も大変興味深いです!
 「それがMotoGPなのでしょう。難しい課題であり、MotoGPの魅力でもある。学ばなければならないことが山ほどあるんです!そしてそのすべてを習得するまで・・・」

 フルパワーでスタートし、タイヤの消耗を考慮してパワー・カーブを切り替えるとのことですが、これらをこなすのはエレクトロニクス・・・。そのように解釈しましたが。
 「担当の技術者と一緒にグラフを眺めるのがすきなんです。好奇心は旺盛なほうだと思っていますから、そういうのは得意です。ボックスに長居をするタイプではありませんが、そこにいる30分間は集中しています。」

 タイトル奪取の準備はできていると?
 「そう思っています。勝者のメンタリティで2017シーズンに臨みます。」

 Yamaha Factory Teamの一員として活動することになります。どのようにアプローチなさいますか?これまでに学んだことを適用しますか?それとも当面はこの経験豊富なガレージの仕事ぶりを静観しますか?
 「自身についてはそれなりの意思を持ったライダーであると思っていますが、重要なのは情報を集め学ぶことです。また、ヤマハのガレージで学べることは多いと思っています。彼らには計り知れないほどの経験があるのですから。最終的な判断を下すのはライダーであると思いますが、より良いアイデアが提示されたときにはそれを受け入れるものでしょう。何かを経験して、それを実践する。これはわたしが得意とするところです。」

 とはいえ、アドバイスを受け入れますか?それとも思ったとおりにしますか?
 「状況次第です。・・・どれが上手く機能するか。たいていの場合、技術者の人たちは何が最良なのか解っているものです。」

Source: pecinogp.com



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