MotoGP、「より込み入った」ダッシュボード・コミュニケーションの導入を検討

 2Dの中の人はmotorsport-magazin.comのインタビューのなかで「16文字まで表示できるよ!高速で送れるのはせいぜい数バイトだよ!」といっていました。色々なことを考慮すると、その辺が限度なのでしょうね。



 レース中にライダーたちのダッシュボードにメッセージを送信すべきか否か、これについての予備的な議論が続いている。ライダーたちの意見は割れている。

 ドルナにおいて、レース中にチームがライダーのダッシュボードにメッセージを送れるようにすべきか否かについての議論が交わされてきた。よく知られているチームとパイロット間のラジオ・コンタクトに替わる通信手段として。この議題はジャーマン・グランプリでのflag-to-flag騒動を機に、再び注目を集めるようになった。

 MotoGPのテクニカル・ディレクター、ダニー・アルドリッジによれば、ライダーへのメッセージの送信をより込み入ったものにできるか否かについての議論は「本当に初期段階」にあるという。

 オーストリア・グランプリの折、チームが尋ねてきたことは、レース中のライダーに送信するメッセージとしては、どういった類のものがふさわしいのかということであった。レース・ディレクションはこのような通信手段について、その運用の可能性と安全性について議論していくことになる。

 ライダーたちは現在、レース・ディレクションが発する基本的なメッセージをダッシュボード経由で受け取っている。チームからのメッセージはそこに含まれていないのだ。運営からのメッセージには、ライダーがジャンプ・スタートしたであるとか、レースあるいはセッションが赤旗中断になったといった情報が含まれている。

 これらのメッセージをより複雑なものにするというアイデアは、テレビの視聴者をより惹きつけるのにも役立つだろう。ライダーのダッシュボードに表示されるメッセージが、テレビ画面に表示されることも有り得る。そうなれば、視聴者はライダーが見ているのと同じテキストにアクセスできる。

 これらのメッセージは、簡潔さを維持したものになるとみられている。たとえばflag-to-flagレースにおいてマシン交換のためにピットに戻る必要が生じた際には、「BOX」という文字がダッシュボードに表示されることになるだろう。あるいは、レース中に前方ないしは後続との差を数値として提供するという最近出たアイデアもある。

 「ダッシュボードに表示できる文字数は限られています。」アルドリッジはこのように語った。

 「基本的に、これらはチームにとって扱いやすいものとして機能することになるでしょう。ライダーに多くの情報を与えることはできませんし、わたしたちとしてもそれを望んではいません。『BOX』はあり得ますが。イン・ラップのかなり前にライダーにその旨を通知しておけば、1周得をすることになるでしょう。」

 チームがラップ毎に最大4回メッセージを送ることも可能である。このテキストがバイクに搭載されたトランスポンダが4つのセクター・スプリットのうちのいずれかを通過したときに受信されれば、ライダーにライバルとの位置関係を知らせるというアイデアも実行できる。

 これがフィーチャーされ始めたきっかけは、ヴァレンティーノ・ロッシがジャーマン・グランプリの日曜にラジオ・コンタクトの導入に言及したことだ。「ボードでは難しい事態が時々あります。アッセンがその一例で、わたしがすでに2秒ものアドバンテージを持っていることをクルーたちが伝えていてくれれば、わたしはペースを落とし、ミスを避けることができていたでしょう。」

 アルドリッジは付け加えた。「更新はそれほど多くありません。一周あたり4回が限度です。もしそれを早急に運用するのであれば。最初のメッセージはコントロール・ラインを通過したときに受信することになるかもしれません。『Marquez +1』、つまり一秒後ろにいるといったような。その後、彼は1コーナーでクラッシュしてしまうかもしれません。」

 このタイでアに対し、ユージン・ラバティは批判的だ。彼は毎周一回ピット・ボードを見れば事足りると考えている。

 「チェックポイントやセクター毎にやるよりも一周に一回の方がいいんじゃないでしょうか。ピット・ボードを掲げるように。その方が安全ですし、ストレートラインをそれを見るのに使えます。」この北アイルランド人はこのように語った。「必要不可欠なものだとは思いません。」

 このアイデアに対して懐疑的な者は他にもいる。MotoGPレース・ディレクターのマイク・ウェッブだ。彼は、一周の間に何度もライダーの注意を周囲の動きを見るのから逸らす瞬間ができれば、かえって安全性が損なわれると感じている。

 「わたしたちが今手にしているもの、シンプルなライト・シグナル、それがモーターサイクルで走行している際に状況を認識するのに妥当なものであると思っています。今のテクノロジーをもってすれば、もっと込み入ったこともできますし、わたしたちが許可を出せば、チームは独自のメッセージをライダーに送信することもできます。」

 「いま、チームからはインプットについての相談を受けています。もしそれが実現すれば、彼らは任意のメッセージ、彼らが重要だと思っている内容をライダーに通達できるわけです。」

 「とはいえ、それは好ましいことなのでしょうか?そして実現性はあるのでしょうか?この件に関して、わたしは極めて保守的な立場をとっています。多くのメッセージを認識する余地などないと考えています。これと同様に、ラジオについても賛同しかねます。ラジオに関しても、聴いている余裕があるとはあまり思えないのです。」

 「人間らしさが現れること。それがflag-to-flagレースの醍醐味であり、バイク交換についてライダーたちは最初こう言っていました。『判断は自分に委ねられている。』と。わたしたちは状況を感じ取ることができます。この要素を気に入っています。わたしが好きなのは、モーターサイクル・レーシングは厳然たるヒューマン・スポーツであるという事実なのです。」

 「わたしたちはエレクトロニック・コントロールが、モーターサイクルを少しだけフェアなものにしたという時代にいます。かつてなかった。そこにおいて、外部からの影響が及ぶ範囲がさらに拡げようという動きがあるわけです。チームがピット・ウォールからライダーに干渉できるように。」

 ライダーたちはどう思っているのだろう?

ヴァレンティーノ・ロッシ:
 「わたしは賛成です。いいことです。ラジオの導入も望んでいます。レース中、とりわけflag-to-flagレースにおいてこれは役に立つでしょう。安全性の向上にも貢献すると考えています。前方でクラッシュしたときや、イエロー・フラッグのとき、あるいはエンジンに何らかの問題が生じたとき、オイルがトラック上にあるときなど。それにわたしの場合、こういう状況でいつも間違った選択をしているような気がしますから、ダッシュボードにメッセージが表示されればそれがマシになるかもしれません!」

アンドレア・ドヴィチオーゾ:
 「賛成です。とりわけ安全性の観点から。一部の本当に重要なメッセージは安全性の向上に寄与するでしょう。誰かが自分の前方でクラッシュし、マーシャルたちがそこにいた場合などに。これらがあまりにオープンになるとしたら、賛同しません。ライディング中に読むのは難しいですから。重要なのは、セーフティ・メッセージのみにすることです。起こったことを細々と表示させる必要はありません。ラップタイムの様な。」

マルク・マルケス:
 「モーターサイクルに関することで最も素晴らしいことのひとつ、それはチームからの支援を得られることです。しかし、トラックに出てしまえばライダーは孤立無援なのです。自らが判断を下さねばなりません。そのためにチームはわたしたちに懸けているのです。常に最速であることをめざして。私見ですが、Formula 1の気に入らないことの一つがチームがレースを主導していることです。レースの前に適切なミーティングを設ければ、またバイクの上で十分な判断力を維持できるのであれば・・・、もちろん、flag-to-flagの経験があれば、不都合などないでしょう。たとえばジャーマニーにおいて、わたしはふさわしいときにバイクを交換しました。しかし、それが裏目に出ることだってあり得ます。ですが、それがレースの醍醐味でしょう。」

カル・クラッチロー:
 「周回中に誰かが耳元で喚き散らした方がまだましでしょう。しかし、一部の人々がそれを推し進め、望みのものを手にすることになると思います。それが誰なのかは知りませんが。一部のライダーがそれを求め、彼らはそれを手に入れるのでしょう。そしてそれが標準になる。しかし、それを読む必要はありませんよね?問題はどうやって返信するかです。百歩譲ってメッセージを読んだとして、情報はライダーからクルー・チーフにもたらされるものの方が多いのです。その逆よりも。彼らがライダーに伝えられることは?ピット?路面が乾きつつある?くそったれ!おまえらはバイク仲間か!他のライダーがピットに入ったから?彼らが何を伝えられるのかはわかりません。それが必要不可欠とは思えません。ジャーマニーで言ったことですが、もし2周早くピットに入っていたら、わたしはマルケスに勝っていました。わたしはそうせずに、グランプリでの経験が最も豊富な二人のライダーに従いました。その日の終わり、わたしは自らの判断を変えるべきであったとは思いませんでした。わたしは彼らに従ったのです。ピットに入るべきでしたが、ピット・ボードが見えませんでした。」

ユージン・ラバティ:
 「見出しだけ見ました。それ以上は見ていません。クレイジーでしょう。他にもアイデアはあります。チェックポイントやセクター毎ではなく、1ラップ毎にするといった。ピット・ボードを掲げるように。その方が安全ですし、それを見るのにストレートを使えます!このアイデアには惹かれません。必要不可欠だとは思われません。」

マーベリック・ビニャーレス:
 「それが妙案か否かはメッセージ次第です。仮に、『box』や『OK』、『Sector 3』などであれば構いません。しかし、普通の(より長い)メッセージが送信され始めれば、厄介なことになると思います。ほぼ不可能でしょう。」

Source: Crash.net



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