Q&A TEAM SUZUKI ECSTAR: 寺田覚

TSR Magazineより。TEAM SUZUKI ECSTARを率いる寺田さんのインタビューです。



 スズキ・モーター・コーポレーションにおける遍歴をお聞かせください。
 スズキに入社したのは1988のことで、それから間もなくレーシング部門に配属されました。これまでの22年の間に、あらゆるレーシング事業に従事してきました。それを経て、今はMotoGPのプロジェクト・リーダーを任されています。つまりわたくしは、このプロジェクトの総括責任者に当たるわけです。トラックにおける業務とファクトリーにおける開発の双方を取り仕切る。

 ここ数年のレーシング活動には、どのような背景が存在するのでしょう?
 2011年には、スズキ・モーター・コーポレーションがMotoGPでのレーシングから退く決断を下しました。世界的な金融危機が最大の要因でした。二輪市場も縮小しました。そのため、レーシングにリソースを割く意義を見いだせなくなったのです。トップ・レベルのパフォーマンスを発揮できない状況下における。そこで、わたくしたちはR&Dにすべてを投じることにしました。完全なる新型マシンを作り上げ、競争力を発揮できる環境が整った段階でレーシングに復帰すべく。2014年からの復帰を目指していましたが、レギュレーションの一部に変更が加えられ、また開発においてもいくつかの課題に直面したために、わたくしたちは予定を一年先おくりにしました。

 レーシング・チームの構成はいかがでしょう?
 わたくしたちはフル・ファクトリー・チーム、つまり、全ての予算を弊社が負担しているチームです。ですが、それでもなお新規チームです。トラックとホーム、いずれに関してもそうです。おそらく、ファクトリー・チームの中では最も小さい部類に属すると思いますが、少数精鋭の組織であると自負しています。チーム・メンバーの多くは、長年にわたりレーシングに従事してきた経験豊富な者たちです。ランディ・ド・プニエと共に初参戦に臨んだ際のテスト・チームを構成していたのは、クルー・チーフにエンジニアにメカニック、いずれも長年にわたりスズキの活動に携わってきた者たちでした。浜松のR&D部門にも、頼りがいのあるエキスパートたちがいます。ですから、大きな組織ではありませんが、わたしたちはその中で素晴らしい手応えを掴んでいます。トラックにおいても、ホームにおいても。

 GSX-RRの背景に存在する理念とは?
 スズキ・モーター・コーポレーションにおいてわたくしたちが信ずること、それは、レーシングがその意味を成すのは、それが弊社のロード・プロダクツに恩恵をもたらすときであるという理念です。直4のエンジンを採用したのはそのためです。レーシングのための開発がより困難なレイアウトです。いくつかの制限がありますから。ですか、市販されているGSX-Rと同じ構成です。ですから、両方に適用できるエンジンを開発した方が賢明と言えるでしょう。
 また、わたしたちが開発したいマシンは、乗ったときに良いと感じるものです。エンジン・コンフィグレーションに付随する制限を補うため、わたしたちはシャシーの開発に注力しました。今のところ、これが功を奏しているように見受けられます。実際、わたしたちは非常に小さなエンジンも作り上げましたが、これもまた同じコンフィグレーションの物です。




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